労働基準法第34条の休憩ルール(6時間・8時間の線引きと現場での判断)
更新日:2026-09-29
シフトを組んでいると、「この人は45分でいいのか、60分必要なのか」で手が止まることがあります。答えは労働基準法第34条に書かれています。ここでは条文の中身を、飲食店・小売店の現場で迷いやすいところに絞って整理します。
基本ルール:6時間超で45分、8時間超で60分
労働基準法第34条は、労働時間の途中に次の休憩を与えるよう定めています。
- 労働時間が6時間を超える場合:少なくとも45分
- 労働時間が8時間を超える場合:少なくとも60分
- 労働時間が6時間以下の場合:法律上の付与義務はない
判定に使うのは、出勤から退勤までの拘束時間ではなく、休憩を差し引いた後の実際に働く時間(実労働時間)です。たとえば9:00〜18:00(拘束9時間)の勤務で休憩を60分取れば、実労働は8時間ちょうどで法律の基準を満たします。これを45分に減らすと実労働は8時間15分になり、8時間を超えるので60分の休憩が必要になります。つまり、拘束9時間の勤務では休憩は60分必要です。
「ちょうど6時間」「ちょうど8時間」は超えていない
条文はどちらも「超える場合」と書かれているので、実労働がちょうど6時間なら休憩の義務はなく、ちょうど8時間なら45分で足ります。ただし、そのまま働き続けると疲れがたまるので、6時間ちょうどの勤務でも短い休憩を入れている店は多くあります。
休憩の3つの原則
休憩には、長さのほかに守るべき原則が3つあります。
- 途中に与える:休憩は労働時間の途中に入れます。始業前や終業後にまとめることはできません。
- 一斉に与える:原則は全員同時ですが、飲食店(接客娯楽業)や小売店(商業)などは法律の施行規則で対象外とされており、労使協定がなくても交代で休憩を取らせることができます。それ以外の業種で交代制にするには、労使協定が必要です。
- 自由に使わせる:休憩時間は、働くことから離れて自由に使える時間でなければなりません。電話番や来客対応のために待機させていると、休憩とは認められないおそれがあります。
よくある誤解
- 「休憩を分けて取らせるのは違法」→ 違法ではありません。合計が基準を満たしていれば、分けて取らせても構いません(ただし細切れにしすぎないこと。「分割休憩」の記事で説明しています)。
- 「休憩中に少し電話に出ても休憩は休憩」→ 実際に仕事から離れられていない時間は、休憩ではなく労働時間として扱う必要があります。
- 「最初は45分の予定だったので、残業しても45分のまま」→ 残業で実労働が8時間を超えたら、60分の休憩が必要です。休憩を追加し忘れやすいので注意が必要です。
シフトを組むときに確かめること
- 6時間・8時間の線引きを、拘束時間ではなく実労働時間で見ているか
- 早出・残業・遅刻・早退で実労働が変わった日に、休憩の長さを見直しているか
- 休憩中のスタッフに、電話番などの仕事を任せていないか
参考にした資料
- 休憩時間は法律で決まっていますか。(厚生労働省)
- 休憩(第34条)(和歌山労働局)
- 休憩時間中の外出を許可制にしてもよいですか?(厚生労働省 スタートアップ労働条件)
- 休憩時間を分割する場合どのようなことに注意が必要でしょうか。(厚生労働省)
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