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花火の音と光はなぜズレて聞こえるの?

更新日:2026-08-06

夜空に大きく開いた花火
撮影:当サイト運営者

花火大会で「パッ」と花火が開いてから、少し遅れて「ドーン」という音が聞こえてくる——この“ズレ”に気づいたことがある人は多いと思います。目の前で光っているのに、なぜ音だけ遅れて届くのでしょうか。

光と音、実は速さがぜんぜん違う

答えはシンプルで、光と音では進む速さがまったく違うからです。

  • 光の速さ:秒速びょうそく約30万km(1秒間に地球を7周半できるほど)
  • 音の速さ:秒速びょうそく約340m(気温きおん15℃のとき)

花火が開いた瞬間しゅんかん、光はほぼ一瞬(0.00001秒未満)で私たちの目に届きます。一方、音は秒速びょうそく340mというゆっくりした速さでしか進めません。この速さの差が、「光ってから音が届くまでの時間差」として体感たいかんできるのです。距離きょりが遠い花火大会ほど、このズレは大きくなります。

花火までの距離が1km・2.5km・5kmの場合の、光と音の到達タイミングを比較した図。光は瞬時に届くが、音はそれぞれ約3秒後・約7.5秒後・約15秒後に遅れて届く。

実はこの“ズレ”、花火までの距離きょりを教えてくれる

ここで少し見方みかたを変えてみましょう。光がほぼ瞬時に届くとみなせるなら、「光ってから音が聞こえるまでの秒数」を測るだけで、逆に花火までの距離きょり計算けいさんできてしまいます。上の図のように、距離きょりが遠くなるほど、音が遅れて届くまでの秒数も比例ひれいして長くなります。

💡 距離きょり(m)= 光ってから音が届くまでの秒数 × 340m。例:3秒かかった場合 → 3 × 340 = 1020m(約1km)。

音の速さは気温きおんによって少し変わり、気温きおんが高いほど速く伝わります(目安として気温きおん1℃上がるごとに秒速びょうそく約0.6m速くなります)。真夏の花火大会(気温きおん28℃前後)では、冬(気温きおん5℃前後)より少しだけ音が速く届く計算けいさんになります。本サイトの「花火までの距離きょり計算けいさんツール」なら、①光った瞬間しゅんかん → ②音が聞こえた瞬間しゅんかん、の2回タップするだけでこの計算けいさんを自動でやってくれます。

計算式は分かったので、実際に自分の花火大会の距離を計算してみたい方はこちら。

花火までの距離計算ツールを使う

自由研究じゆうけんきゅうにしてみよう:計算けいさんは本当に合っているか検証けんしょうする

「秒数 × 340mで距離きょり計算けいさんできる」という説明を読んだだけで終わらせず、実際じっさいに確かめてみると立派な自由研究じゆうけんきゅうになります。ポイントは、1回測って終わりにせず、複数ふくすう回のデータを比べたり、分かっている距離きょりと照らし合わせて計算けいさんの正しさを検証けんしょうすることです。

目的もくてき仮説かせつ

目的もくてき:花火が見えてから音が聞こえるまでの秒数から、花火までの距離きょり計算けいさんする方法ほうほうが、実際じっさいにどれくらい正確せいかくかを確かめる。仮説かせつ:「秒数 × 340m」で計算けいさんした距離きょりは、地図ちずで調べた実際じっさい距離きょりとほぼ一致いっちするはずだ。

準備じゅんびするもの

  • ストップウォッチ(スマートフォンのアプリでもよい)
  • 記録きろく用の表(下の記録表きろくひょうをノートに書き写すか、そのまま使う)
  • できれば、打ち上げ場所までのおおよその距離きょりがわかる地図ちず国土地理院こくどちりいん地図ちず地図ちずアプリの距離きょり計測けいそく機能きのうなど)

方法ほうほう

  1. 花火が開いた瞬間しゅんかんにストップウォッチをスタートする。
  2. 音が聞こえた瞬間しゅんかんにストップし、秒数を記録きろくする。
  3. 同じ場所から、できれば5発以上くり返して記録きろくする(1回だけだと誤差ごさが大きいため)。
  4. 「秒数 × 340m」で、1発ごとの距離きょり計算けいさんする。

記録表きろくひょうの例

以下のような表に記録きろくすると、あとで比較ひかくしやすくなります。

発数秒数(秒)計算けいさんした距離きょり(m)
1発目  
2発目  
3発目  
4発目  
5発目  
平均へいきん  

考察こうさつのポイント

  • 5発分の計算けいさん結果けっかは近い値になったか。大きく外れた発があれば、その原因げんいん(測るタイミングがずれた、他の音と混同こんどうしたなど)を考える。
  • 地図ちずで打ち上げ場所までの距離きょりを調べられた場合は、計算けいさんした距離きょり平均へいきん)と比較ひかくし、どれくらいズレていたか(誤差ごさ)を出してみる。これが「仮説かせつが正しかったかどうか」の一番の検証けんしょうになる。
  • 気温きおんを変えて計算けいさんし直すと、距離きょり予測よそくがどれくらい変わるかも比べてみる。
  • 花火・雷以外にも、光ってから遅れて音が聞こえるものはないか考えてみる(例:遠くの工事こうじの音、花火以外の打ち上げ音、太鼓たいこ演奏えんそうなど)。同じ仕組み《しくみ》が使えそうか、理由りゆうもあわせて考えてみよう。

計算けいさんしただけ」で終わらず、実際じっさい距離きょりと比べて誤差ごさ確認かくにんするところまでやると、単なる紹介しょうかいではなく、仮説かせつ検証けんしょうする研究けんきゅうらしいレポートになります。