花火の音と光はなぜズレて聞こえるの?
更新日:2026-08-02

花火大会で「パッ」と花火が開いてから、少し遅れて「ドーン」という音が聞こえてくる——この“ズレ”に気づいたことがある人は多いと思います。目の前で光っているのに、なぜ音だけ遅れて届くのでしょうか。
光と音、実は速さがぜんぜん違う
答えはシンプルで、光と音では進む速さがまったく違うからです。
- 光の速さ:秒速約30万km(1秒間に地球を7周半できるほど)
- 音の速さ:秒速約340m(気温15℃のとき)
花火が開いた瞬間、光はほぼ一瞬(0.00001秒未満)で私たちの目に届きます。一方、音は秒速340mというゆっくりした速さでしか進めません。この速さの差が、「光ってから音が届くまでの時間差」として体感できるのです。距離が遠い花火大会ほど、このズレは大きくなります。

実はこの“ズレ”、花火までの距離を教えてくれる
ここで少し見方を変えてみましょう。光がほぼ瞬時に届くとみなせるなら、「光ってから音が聞こえるまでの秒数」を測るだけで、逆に花火までの距離を計算できてしまいます。上の図のように、距離が遠くなるほど、音が遅れて届くまでの秒数も比例して長くなります。
音の速さは気温によって少し変わり、気温が高いほど速く伝わります(目安として気温1℃上がるごとに秒速約0.6m速くなります)。真夏の花火大会(気温28℃前後)では、冬(気温5℃前後)より少しだけ音が速く届く計算になります。本サイトの「花火までの距離計算ツール」なら、①光った瞬間 → ②音が聞こえた瞬間、の2回タップするだけでこの計算を自動でやってくれます。
自由研究にしてみよう:計算は本当に合っているか検証する
「秒数 × 340mで距離が計算できる」という説明を読んだだけで終わらせず、実際に確かめてみると立派な自由研究になります。ポイントは、1回測って終わりにせず、複数回のデータを比べたり、分かっている距離と照らし合わせて計算の正しさを検証することです。
① 目的と仮説
目的:花火が見えてから音が聞こえるまでの秒数から、花火までの距離を計算する方法が、実際にどれくらい正確かを確かめる。仮説:「秒数 × 340m」で計算した距離は、地図で調べた実際の距離とほぼ一致するはずだ。
② 準備するもの
- ストップウォッチ(スマートフォンのアプリでもよい)
- 記録用の表(下の記録表をノートに書き写すか、そのまま使う)
- できれば、打ち上げ場所までのおおよその距離がわかる地図(国土地理院地図や地図アプリの距離計測機能など)
③ 方法
- 花火が開いた瞬間にストップウォッチをスタートする。
- 音が聞こえた瞬間にストップし、秒数を記録する。
- 同じ場所から、できれば5発以上くり返して記録する(1回だけだと誤差が大きいため)。
- 「秒数 × 340m」で、1発ごとの距離を計算する。
④ 記録表の例
以下のような表に記録すると、あとで比較しやすくなります。
| 発数 | 秒数(秒) | 計算した距離(m) |
|---|---|---|
| 1発目 | ||
| 2発目 | ||
| 3発目 | ||
| 4発目 | ||
| 5発目 | ||
| 平均 |
⑤ 考察のポイント
- 5発分の計算結果は近い値になったか。大きく外れた発があれば、その原因(測るタイミングがずれた、他の音と混同したなど)を考える。
- 地図で打ち上げ場所までの距離を調べられた場合は、計算した距離(平均)と比較し、どれくらいズレていたか(誤差)を出してみる。これが「仮説が正しかったかどうか」の一番の検証になる。
- 気温を変えて計算し直すと、距離の予測がどれくらい変わるかも比べてみる。
「計算しただけ」で終わらず、実際の距離と比べて誤差を確認するところまでやると、単なる紹介ではなく、仮説を検証する研究らしいレポートになります。